MVVをボードゲームで浸透させる方法・研修を解説|企業文化の浸透を体験型ゲーム研修で実現

「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を策定したが、社員に伝わっていない」
「企業文化を体感させる研修を作りたいが、どうすればいいかわからない」

この記事では、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)と企業文化の浸透を「体験型研修」で実現する方法を解説していきます。

体験型研修の1つであるボードゲームを用いたMVV研修に効果があるのか知りたい方は、下記記事も参考にしてみてください。

CTA_ボードゲーム制作の無料相談

合同会社ASOBOARDでは、貴社の目的・課題に合わせた最適なオリジナルボードゲーム開発や研修プログラムの設計を専門としています。まずはお気軽にご相談ください。

<ASOBOARDの強み>

  • ビジネス課題をボードゲームに落とし込める課題解決のプロ集団
  • 事業開発、採用コンサル、マーケターなど、複合的な専門性を持つメンバーで提案
  • 企画から製造までの一気通貫に加え、ルール検証やデザインのみなど柔軟なご支援が可能

制作のプロに相談する

そもそもなぜMVVは「伝わらない」のか

多くの企業でMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の浸透が難しい理由は、その伝達方法にあると考えます。現在の主流である説明会・ポスター掲示・イントラネット掲載などは、あくまで「知識として届ける」手段にすぎません。

しかし、MVVが社員の行動に影響を与えるには、「知っている」状態から「自分の判断軸として使える」状態への転換が必要です。

この転換を阻む最大の壁は、「自分ごとになっていないこと」です。「お客様第一」というバリューを聞いた社員が「確かに大事だな」と思っても、翌日の業務でその言葉を思い出して判断を変える人は多くありません。言葉と行動の間に「体験のつながり」がないからです。

心理学者のロバート・ロックハート(Robert S. Lockhart)とファーガス・クライク(Fergus I. M. Craik)が1972年に提唱した「処理水準モデル」の研究によれば、人は単なる記号として言葉を丸暗記しようとしてもすぐに忘れてしまいます。

しかし、「自分の体験」「その時の感情」「具体的なエピソード」という文脈(コンテキスト)と一緒に言葉を脳にインプットすることで、情報が「深く処理」され、一生モノの長期記憶として定着しやすくなります。

この「処理水準モデル」や「エピソード記憶」のメカニズムを、大人の学びや企業の人材育成に応用し、MVVを「体験と一緒に届ける」ための強力なアプローチこそが、ボードゲームなどを活用した「体験型研修」です。

ミッション・ビジョン・バリューをゲームで伝えるべき理由

MVVの浸透には「知ること」より「体感すること」が必要です。「うちの会社のバリューはお客様第一です」と説明しても、「お客様第一で動くとはどういうことか」はリアルな体感なしには理解できません。

ゲームの中で「お客様第一の判断」を繰り返し疑似体験することで初めて、バリューが現場での「行動の基準」として機能するようになります。

特にボードゲームは、複数人が同じ体験をリアルタイムで共有するため、「あの場面でどう判断したか」を終了後の振り返りで生々しく語り合うことができます。この対話が「うちの会社らしさ」への共通認識を醸成し、チームとしての一体感にもつながるのです。

MVVそれぞれの「体感」のさせ方

ミッション(なぜ存在するか)の体感

ゲームのゴールをミッションと直結させます。「社会課題を解決することがゲームの勝利条件」という設計にすることで、ミッションが「自分のゴール」として体感されます。参加者は「なぜこのゴールを目指すのか」を自然と問い直す体験をします。

ビジョン(どこへ向かうか)の体感

ゲームの世界観を「自社が目指す未来像」に設定します。「10年後に実現したい世界」をゲームの舞台にすることで、ビジョンが「リアルな未来像」として体感され、抽象的だったビジョンが「自分がそこにいる感覚」に変わります。

バリュー(どう動くか)の体感

ゲームの判断場面をバリューのジレンマ場面として設計します。「コストか品質か」「スピードか丁寧さか」というトレードオフの中で、バリューが「判断の軸」として機能する体験が生まれます。ここでジレンマを乗り越えた経験が、現場での実際の判断にも活きてきます。

よくある失敗パターン:MVV研修が「伝わらない」3つの理由

ボードゲームを使ったMVV研修でも、設計が不十分だと効果が出ないことがあります。よくある失敗パターンを知っておくことで、設計の落とし穴を避けられます。

失敗①:MVVの言葉をゲーム内に「貼り付けるだけ」の設計

カードにバリューの言葉が書いてあるだけで、実際のゲームプレイはMVVと無関係という設計は最もよくある失敗です。

MVVはボードゲームの「装飾」ではなく、「判断の構造」そのものに組み込まれていなければ体感になりません。

失敗②:振り返りとMVVが結びついていない

ボードゲーム後の振り返りが「楽しかった」「チームで協力できた」という一般的な感想で終わり、「この体験と自社のバリューがどうつながるか」まで掘り下げられないケースです。振り返りの「問いの設計」こそがMVV浸透の成否を左右します。

失敗③:全社共通のゲームで「職場ごとの文脈」が失われる

全社員に同一のボードゲームを使うことで、職種や部門によって「バリューの体現の仕方」が異なることが反映されない場合があります。営業職と開発職では「お客様第一」の具体的な行動は異なります。対象者に合わせた柔軟な設計の調整が必要です。

企業文化を体感させる3つのボードゲーム設計アプローチ

企業の課題や届くべきフェーズに合わせ、ASOBOARDでは主に3つのアプローチからボードゲームを設計します。

アプローチ①:創業ストーリー体感型(組織の原点に立ち返る)

自社の歴史・創業者の判断・転換点をゲームで疑似体験します。「なぜこの会社が今の文化を持っているか」の背景を体感することで、文化への理解と共感が深まります。

  • 設計の具体例: 創業時の難しい意思決定場面(参入市場の選択・事業の軸の決断)をカード化し、「あの時の創業者はなぜこの選択をしたか」を追体験。参加者は「自分がその場にいたらどう判断するか」を問われることで、創業精神を自分事として捉えなおします。

  • 活用シーン: 新入社員研修・周年イベント・経営幹部研修など

アプローチ②:カルチャーフィット体感型(自社らしさの共有)

「この会社の文化に合う行動・合わない行動」をボードゲームで判断させることで、「自社らしさ」を行動レベルで体感させます。

  • 設計の具体例: 様々な職場場面(クレーム対応・社内調整・新規提案など)での行動選択肢をカードに設計し、「自社の文化ではどちらの行動が評価されるか」を議論させます。正解を教えるのではなく、チームで議論するプロセス自体がカルチャーの共有になります。

  • 活用シーン: 内定者懇親会・新入社員研修(ミスマッチ防止と帰属意識の醸成)

アプローチ③:バリュー判断軸体感型(現場の意思決定を強化)

バリューを「判断の場面」として複数設計し、繰り返し体験させるアプローチです。1回のゲームプレイで同じバリューのジレンマを複数の文脈で体験させることで、「このバリューはこういう場面で機能するのか」という実感が積み重なります。

  • 設計の具体例: 1ゲームの中に「スピードvs品質」「個人成果vsチーム貢献」「短期利益vs長期信頼」などのトレードオフ場面を複数盛り込み、それぞれの判断が「自社のバリューに沿っているか」を振り返りで問います。ゲーム中の判断データをもとに、「どのバリューが最も判断に影響しているか」を可視化することも可能です。

  • 活用シーン: 管理職研修・全社キックオフ

ボードゲーム活用シーンと期待効果のまとめ

活用シーン目的期待効果
新入社員研修入社直後のカルチャー形成早期の帰属意識醸成・離職防止
内定者懇親会入社前のMVV理解内定辞退防止・入社後のミスマッチ軽減
全社キックオフ年度初の方針・ビジョン共有全社の一体感醸成・方針の「自分ごと化」
管理職研修バリューに基づく意思決定の強化現場でのバリュー体現行動の増加

振り返り設計:MVVと体験を結びつける「問いの技術」

どのアプローチでも、振り返りの問いの設計がMVV浸透の鍵を握ります。ASOBOARDが実際に使う振り返りの問いは、以下の「3ステップの構造」に基づいています。

①体験の確認(What)

「ゲームの中で、一番迷った判断場面はどこでしたか?

②MVVとの接続

(So What)「その迷いは、〇〇(バリュー名)とどうつながっていると思いますか?」

③現場への転換(Now What)

「同じような迷いが実際の業務でも起きることはありますか?そのとき、このバリューをどう使えそうですか?」

この3ステップの問いを丁寧に回すことで、ゲームでの熱い体験がMVVの言葉とロジカルに結びつき、明日からの現場行動への強固な橋渡しとなります。

ASOBOARDコラム

ASOBOARDがMVV浸透ゲームを設計するとき、公開されているMVVの言葉面(ことばづら)だけでなく、「なぜその言葉を選んだのか」という背景の文脈を必ず引き出します。

また、ASOBOARDのボードゲーム設計プロセスは、ゲームのルール設計より前に「MVVが生まれた文脈の理解」から始まります。経営者や人事担当者へのヒアリングでは、以下のような問いを丁寧に重ねていきます。

  • 「このミッションの言葉を選んだとき、どんな出来事や体験がありましたか?」
  • 「このバリューが守られなかったとき、会社にどんなことが起きましたか?」
  • 「このビジョンを語るとき、創業者はどんな表情をしますか?」

表に出ているMVVの言葉の裏には、必ず「そこに至る物語」があります。例えば、「誠実に」というバリューの裏に、「過去に誠実さを欠いた判断で大きな信頼を失った苦い経験がある」という創業期の文脈があれば、私たちはその文脈をゲームのシナリオに盛り込みます。

文脈がゲームに乗ることで、ただの記号だった言葉が「この会社の魂」として参加者の深いレベルにまで伝わるのです。

まとめ

MVVと企業文化の浸透に「体験型研修」が有効な理由は人は「意味のある体験に紐づいた言葉」しか、本当の意味での行動基準として使えないからです。ボードゲームは、その貴重な体験を、オフィスにいながら安全に・繰り返し・楽しく提供できる唯一のツールです。

ASOBOARDが提案する設計のポイントは以下の3つに集約されます。

  1. MVVをゲームの装飾ではなく、「判断の構造」そのものに組み込むこと
  2. 適切な問い(振り返り)によって、MVVとゲーム体験を言語的に接続すること
  3. MVVの言葉の背景にある「文脈と物語」をゲームに乗せること

この3つが揃ったとき、ボードゲームは単なる研修コンテンツの枠を超え、「会社の文化を次世代に正しく継承するための社内メディア」へと進化するのではないでしょうか。

よくある質問(Q&A)

Q1.MVVがまだ完成していない段階でも、ゲームの制作を依頼できますか?

A.はい、ご依頼いただけます。むしろ「MVVを策定しながら、同時に社員への浸透を設計したい」というケースも多くご相談をいただいています。

ASOBOARDでは、MVVの言葉そのものよりも「その会社が大切にしていること・判断の軸」をヒアリングで引き出すことを起点に設計します。言葉が固まりきっていない段階でも、「この会社らしい判断とは何か」を一緒に整理しながらゲームに落とし込むことが可能です。

Q2.新入社員研修と管理職研修で、同じゲームを流用することはできますか?

A.基本設計を共有しつつ、対象者ごとに「判断場面の難易度・文脈」を調整するアプローチが有効です。

たとえば、新入社員向けには「日常業務でのカルチャーフィット判断」を中心に、管理職向けには「部下への方針判断・チーム全体のバリュー体現をどう促すか」という場面を加えます。まったく別のゲームを作るより開発コストを抑えられるため、複数階層への展開をご検討の場合はぜひご相談ください。

Q3.社員数が多く、全社員に実施するのが難しい場合はどうすればいいですか?

A.「トレーナー養成型」の展開をご提案しています。まずASOBOARDと一緒にゲームと振り返り設計を構築し、社内のHR担当者・管理職がファシリテーターとなって各部門に展開するモデルです。

ゲームキット(ボード・カード・振り返りシート・ファシリテーションガイド)を複数セット納品し、社内で自走できる仕組みを作ります。数百名・数千名規模の全社展開にも対応しています。

Q4.ボードゲームを使ったMVV研修の効果は、どのように測定できますか?

A.主には「研修前後のMVV理解度・行動意向アンケート」による定量測定です。研修直後と1〜3ヶ月後の2時点で測定することで、行動変容の持続性を確認できます。

Q5.内定者懇親会での活用を検討しています。どのくらいの人数・時間が適切ですか?

A.内定者懇親会では、1グループ4〜6名、合計20〜40名規模での実施が最も多いです。ゲームプレイ時間は30〜45分、振り返りと解説を含めて60〜90分が標準的な設計です。

「内定者同士の交流促進」と「MVV・カルチャーの理解」を同時に達成できるため、懇親会の後半コンテンツとして組み込むケースが増えています。人数・時間の制約に合わせた設計調整も可能ですので、まずはご相談ください。

Q6.ゲームの内容は、自社のMVVに合わせてフルオーダーで作れますか?

A.はい、すべてのボードゲームはクライアントのMVV・組織課題・対象者に合わせたフルオーダー制作です。既製品のゲームに自社ロゴを貼るのではなく、「この会社のこのバリューを体感させるためだけのゲーム」をゼロから設計します。

ヒアリング→設計提案→プロトタイプ→フィードバック→完成という工程を経るため、「作ってみたら思っていたものと違った」というリスクを最小化しています。制作期間の目安や費用感については、無料相談でご案内しています。

オリジナルボードゲーム制作の無料相談実施中!

CTA_ボードゲーム制作の無料相談

弊社ASOBOARDは、貴社の組織課題や目的に完全にフィットするオリジナルボードゲームを提供しております。

「まずは一度試してみたい」「具体的な費用感を知りたい」といったご相談や体験会のご要望も歓迎しております。企画から全て任せたい企業様はもちろん、デザインなしでゲームルールの検証・バランス調整のみに重きを置きたい、あるいは企画・デザインは完了し印刷・製造のみを依頼したいといった、あらゆる制作段階に対応可能です。

  • 企画から製造まで全て任せたい方は【一気通貫サービス】
  • ルールのバランス調整のみ頼みたい方は【検証特化サービス】
  • デザインと製造のみを依頼したい方は【製造特化サービス】

貴社のフェーズやリソースに合わせて、最適な形でプロジェクトを支援いたします。まずは「どんな課題を解決したいか」、その想いをお聞かせください。

制作のプロに相談する

関連記事

TOP